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2015.03.27

コラム5「ITFジュニア・マラッカ遠征を終えて」

 ITFジュニア・マラッカ大会を終えて』

      ~今、流れは変ってきている~

 

 

当たり前の話ですが。

 

ITFジュニアノーランクのジュニアが、ランク入りするには、まずITFジュニア大会に出場し、ポイントを獲得しなければいけません。

 

だからと言って、エントリーをすれば簡単に出場出来るわけでもありません。

エントリーは、ランクの高い順番からリストされ、本戦、予選の枠で当たり前にカットオフされてしまうからです。

 

その中で、ノーランクでも、比較的予選に掛かりやすいと言われている大会が年間いくつかあります。

その一つが、今回の遠征大会であるマラッカ(マレーシア)G4大会です。

 

まずは、出場する事。

そして、予選を勝ち上がること。

そこを意識しながらノーランクのジュニアが集まる大会でもあると言えます。

 

今回、マラッカ大会の予選はドロー数は48

ウイズドロー締め切り間際。

女子は余裕のある状態で全員予選に入りましたが、男子はALT(予選に入れていない状態)から予選に繰り上がらない鈍い動きのリストでした。

 

予選サインの当日。

最終的には、ALTでサインに来た数人のプレーヤー全員は入れましたが、ぎりぎりラストインと言う際どい状況。

おそらく、もう少し簡単に入れるのではないかと予想し、会場までサインに来たのだと思いますが、例年よりも確実に参加者が多かったと言う事です。

 

一番多かったのは日本からのジュニア。

予選のリストだけで、日本人男子14名です。

 

直近3年間の、日本人ジュニアのマラッカ大会(予選)への出場人数を振り返ると。

2014年 5

2013年 0

2012年 4

 

今回の14人が、いかに多いのかが感じてもらえると思います。

これは、予選枠の実に30%に当たります。

驚くべき数字です。

 

例えば、高校テニスの海外への規制がなくなり1年になります。

高校テニスでの実力の付け方が、世界どこででも、どれだけ海外に出てもいい(その学校の規定の範囲内)の時代に入っています。

関西では、既に数年前からITFポイントを、独自のポイント換算を行っています。

 

今回のマラッカは、その国内の流れが反映していると感じます。

 

「まずは地域で勝ってから」の考え方から、ITFジュニアで力を付けれれば、国内のトップとでも戦える。

国内で勝つために、ITFジュニアへのトライが必要。

 

そんな積極的な考え方に、変わってきているような気がします。

 

しかし、ITFジュニアに出て行くだけでは物足りません。

そこで、何を学ぶ、何を課題にするかを持てる1週間、2週間の遠征にしなければいけません。

 

そんな遠征を年間スケジュールで作れれば、これからの流れで結果につなげられるのではないでしょうか。

 

 

<マラッカ遠征参加者>

    井上海吏(東京)、半谷譲(東京)、横濱圭亮(北海道)、

    青木翔太郎(北海道)、本間優悟(北海道)

 

 

Ma+Sea Academy

「Asia Sports & Education Academy」(タイ・バンコク)が本拠地のテニスアカデミー。

「Team MaSea プロジェクト」のプロデュースを行っています。

沢田昌昭

Masaaki Sawada

MaSea Academy

(タイ、バンコク)代表。

98年にバンコクでMTT(MacyTennisTeam)を設立。

ジュニアの育成とITFに特化した活動を続け、14年にはジュニア育成の独自の新しいビジョンを求め「MaSea Academy=スポーツと教育の共存」をスタートさせた。

ITFジュニアは、ツアーコーチとして今年で15年目。これまで多くの日本人ジュニアの遠征を担当。

タイ、ミヤンマー、ネパールのデ杯やアジア大会のナショナルスタッフ、コーチも務め、幅の広い経験を生かし選手育成に情熱を注いでいる。

テニスクラシック「アジア通信」連載。

札幌日大高アドバイザリーコーチ。

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